店員Sです。
 引き続き、2018年の香港ブックフェアに行ってきた報告です。
  
 「本を読まない」と言われている香港人でも、ブックフェアには大挙して押しかけている、特に児童書ホールは、教育熱心な香港の親たちで大混雑、ということは、前回の記事で書きました。
 ↓こんな感じです。
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 そんな中にあって、すてきな絵本や児童書をいろいろ出している出版社さんを見つけました。
 「木棉樹出版社」さんです。
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 絵本の他、児童読み物や簡単な学習本など、オリジナルの児童書をたくさん並べています。
 強めの色彩の英語系の児童書や、漫画的なイラストの香港の他の児童書出版さんの本と違い、淡い色合いの本が多く、センスの良さを感じました。
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 Sが特に気になったのは、この「我們的風景(私たちの風景)」シリーズです。
 その名の通り、香港地元での生活をテーマにしているようです。
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 2冊ほど選んで買ってみました。 
 1冊目は、『電車小叮在哪裡?(トラムのディンちゃんはどこ?)(作/劉清華、林建材)。
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 電車小叮在哪裡?』作者: 劉清華・林建才
  木棉樹出版社 2017年 ISBN:978-988-14507-3-9

 香港島名物・トラム(路面電車)の小叮(ディンちゃん)。
 100年前、おじいちゃんの時代に香港にやってきてからずっと、香港島の路面を走っています。
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 毎日「ディンディン!」と鐘を鳴らしながら皆を運んでいました。でも、だんだん「自分はもう時代遅れなのでは?」と悩みはじめ、体も壊して、とうとう引きこもってしまいます。
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 小叮が居なくなって困った香港の街のみんなは、小叮を探しに行きますが…。
 香港の人々の、トラムへの愛が溢れる絵本です。


 もう1冊は、高佩聰・作等待(待ってるよ)』。
 
実はSは今年2月の台北ブックフェアでもこの本を見て、気になっていました。
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  『等待』 作者: 高佩聰
   第1回「香港圖畫書創作獎」大賞、第五回「豐子愷兒童圖畫書獎」佳作賞受賞
   香港繪本文化事業有限公司 2016年刊 ISBN:978-988-13909-1-2

 家に新しく赤ちゃんを迎えた猫。パパとママの関心と愛を新参者の赤ちゃんにとられてしまった猫は、どう反応するんでしょうか?
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 2017年に中国語圏の絵本賞「豐子愷兒童圖畫書獎」佳作を受賞しているそうです。
 著者自身の猫との経験に基づくお話だそうで、 詳しい紹介動画が↓ここにあります。



 この2冊、9月に太台本屋 tai-tai booksが神保町「ブックハウスカフェ」さんをお借りして開催予定の「台湾絵本のプチ・ブックフェア 」に、番外編として展示しようかな。実物を見てみたい方は、9月に神保町までどうぞ。

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