店員Sの香港出張報告、次は香港の独立書店をご紹介。
香港を代表する独立書店と言えば、油麻地にある香港の文青の聖地「kubrick」です。
(「文青」とは、文藝青年の略で、本や映画、アート、カフェ巡りなどが好きな若者のことを指します)

地下鉄「油麻地」駅のC出口から出て、バスがガンガン通る大通り・彌敦道ネイザンロードとは逆の、下町っぽい方向へ。この辺りは、厨房用品の専門店が並ぶ「香港の合羽橋」的な地区で、そこを歩いて5分くらい、駿發花園というマンション集落の中に、ミニシアター系の映画館「百老匯電影中心 Broadway Cinematheque」と並んで、あります。
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文学、アート、ライフスタイル、エコなどのジャンルに強い本のセレクトショップです。
オープンは2001年。百老匯電影中心に映画を観に来るお客さんに向けて、映画好きのお客さんが好みそうな本、雑貨、カフェでの飲食を提供することを目的に開業したそうです。
その後、2003年からは自ら出版も始め、香港のローカル文化やアートをテーマにした本を100タイトル以上刊行しています。
店の入れ替わりが激しく、独立書店の経営も厳しい香港にあって、18年も続いている、というのはなかなかすごいことです。

Sは香港に行ったら、必ず1度はkubrickに行きます。
今までここで、良い本やCDにたくさん出会ってきました。

ガラス張りの明るい店内。半分はカフェスペースで、壁面ではいつも写真作品などの展示が行われています。
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Sが今年3月に行った時、こんな↓形で写真作品を展示していました。
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香港や台湾の独立雑誌やzine、小出版社の本などもたくさん扱っています。
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台湾の独立雑誌《薫風》の最新号も売ってますね。
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こちらは、香港を代表するアート&ファッション系独立雑誌《號外》。
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ミニシアター「百老匯電影中心」と繋がっているためか、映画関係の書籍、特に地元香港映画関係の書籍の品揃えもいいです。
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こちらは飲食関係。Sの友人の作家・俳優・脚本家・映画評論家・大学講師・打邊爐(火鍋のこと)評論家の何故さんの本が置いてあったので、ちょっと嬉しくて写真を撮りました。
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映画館のロビーホールを挟んだ奥にあるDVD売り場も、とても充実していて、古今東西のアート系作品が揃っています。
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前回、今年3月に来たときは、ここのカフェで、香港の小さな出版社が集まる団体「52Hz 出版聯盟」の会議が開かれていました。
香港文青だけでなく、香港のインディーズ出版界にとっても、なくてはならない大事な場所のようです。

kubrick
http://www.kubrick.com.hk/
https://www.facebook.com/hkkubrick2001/ 
油麻地店
住所:香港九龍油麻地眾坊街3號駿發花園H2地舖
營業時間:書店11:30 - 22:00  カフェ11:30 - 21:30 
DVD売り場 月~金14:00 - 22:00  土・日・祝12:00 - 22:00 


〔蛇足〕
「油麻地」駅B2出口から出ると、こんな渋ーい果物市場や、
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こんなレトロ映画館を眺めながら行くこともできるので、これもまたおすすめですよ。
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