店員Nです。
『美麗島まで』で知られるノンフィクション作家与那原恵さんの新刊『帰る家もなく』(ボーダーインク)が発売になりました。
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沖縄にルーツがある与那原さんが、沖縄そして台湾、韓国と旅をするなかで出会った人々、そして両親の記憶、ご自身の幼少期の体験など、今の与那原さんを形づくるまでがわかるエッセイ集です。

与那原さんの母方のお祖父さま南風原朝保は、戦前の台北児玉町で「南風原医院」を開業しました。1928年に建てられた自宅兼病院は(写真)昨年5月にNが与那原さんと訪れたときにはまだ残っていましたが、南門市場周辺の再開発が決まっている今、残念ながら、壊されるのは時間の問題と思われます。
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この「南風原医院」の別院がなんと、立石鐵臣の『台湾画冊』に描かれています。朝保の弟、画家の南風原朝光も当時、台北に住んでおり、2人の交流についても紹介されています。

また、去年公開された酒井充子監督『台湾萬歳』の撮影そして公開時に訪れた台東成功鎮の旅の様子も掲載されています。

酒井監督台湾3部作の1作目『台湾人生』のインタビュー集の文庫本も発売したばかりです。
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2冊一緒にぜひ、本屋でお手にとってみてください。

▽与那原恵『帰る家もなく』(ボーダーインク)
http://www.borderink.com/?p=20129

▽酒井充子『台湾人生』(光文社知恵の森文庫)
https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334787363